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iDeCoは皆が加入するべき?知っておきたいデメリットとは?

iDeCo

優れた税制優遇制度を持つ個人型確定拠出年金(iDeCo)は、

2017年から加入対象が大きく拡大したことによって、広く世間に知られるようになりました。

 

iDeCoは老後資金の形成を目的とした資産形成の制度で、

毎月一定金額を拠出しながら預貯金や投資信託などの運用先を自分で選び、

得られた資産を老後に受け取るというものです。

 

iDeCoは優れた3つの税制優遇制度を持ちます。

それが、

・掛け金の全額所得控除
・運用益が非課税
・受け取り時も一定額まで非課税

というものです。

これは、実際にはかなり強力なもので、年間数万円、人によっては十数万円の節税になります。

詳しくは以下の記事を参考にして下さい!

 

そんなにお得なら皆加入すべきよね?

 

確かに大多数の人にとっては、メリットは十分でありますが、

どのような制度にもメリットがあればデメリットもあります。

 

今回は、そんなiDeCoの知っておくべきデメリットについて解説します。

iDeCoにはどんなデメリットがある?

iDeCoのデメリットには細かく考えていけばいくつかのデメリットがありますが、

ここでは大きく分けて注意すべき3つのデメリットを紹介します。

 

デメリット1:60歳まで引き出すことは出来ない!

iDeCoは老後資金の形成を目的とした資産形成の制度です。

公的年金を補完する役割を担う分、有利な非課税制度が設定されているのです。

 

そのため、拠出し運用した資産は、

60歳になるまで原則引き出すことは出来ません。

使い道が年金に限定されているということです。

 

なんだ、そんなことか!

 

と簡単に思うかもしれませんが、

将来設計を十分に立てていない人や、なんらかの不測の事態に陥った場合に、

拠出が難しくなる場合があります。

(拠出を止めれば良いと言われればそれまでですが、そうなると税制優遇のメリットは少なくなります)

 

例えば、子供の教育資金がかさんできただとか、住宅を購入して家計管理が思うようにいかなくなったなど、不測の事態を想定しておく必要があります。

毎月の家計のやりくりに余裕がある場合などに拠出をする方が無難ではあるかと思います。

 

しかしながら発想を変えてみると、60歳まで下ろせないというのは、浪費癖のある人にとっては案外メリットとも捉えられるかもしれませんね。

 

もし、家計がギリギリでも投資に資金を回したいという場合には、途中で引き出しや解約も可能な“つみたてNISA”なども検討してみると良いと思います。

 

デメリット2:元本割れのリスクがある!

税制優遇のメリットが多いとはいっても、

iDeCoは投資のであり、自分で運用していく必要があります。

元本割れのリスクがないとは言い切れません。

 

当然ながら、株式中心のポートフォリオだと、リターンは大きい反面リスクもあります。

リスクを取りたくなければ預貯金などのリターンが少ない商品が存在します。

 

じゃあ、元本保証の商品であれば元本割れはしないんでしょ?

 

確かにその通りにように思いますが、

実際の運用には“手数料”が毎月引かれるのです。

 

そのため、元本保証の商品なのに手数料が大きく、その分で元本割れということもあり得ますので、自分でリターンとリスクを天秤にかけて最適なポートフォリオを組む必要があります。

※手数料について詳しく解説した記事はこちら!

 

デメリット3:受け取る際に課税される場合がある!

60際以降の老後に資金を受け取ることのできるiDeCoですが、

その受け取り方は、3種類あります。

①一時金で受け取る

②年金として分割で受け取る

③一時金と年金を組み合わせて受け取る

この受け取り方と、受け取る金額によって税金が生じる可能性があるのです。

 

①一時金で受け取る場合

まず、①一時金で受け取る場合には、「退職所得」として税金が生じる可能性があります。

これに対しては、「退職所得控除」が適応されることで税負担は軽減されます。

 

iDeCoの場合、

通算の拠出期間が20年以下の場合は×40万を、それ以降は1年につき×70万が控除の対象となります。

つまり、25年の勤続年数の場合には、「20年×40万 + 5年×70万 =1150万」が税金がかからずに受け取れます。

 

これはかなりの額だと思われるかもしれませんが、

iDeCoとは別に退職金がある場合同年に受け取るとこの金額を超えてしまう場合があるため注意です。

 

②年金として分割で受け取る場合

②年金として分割で受け取る場合、「公的年金等控除」の対象となります。

 

65歳未満と65歳以上かつ、収入金額の合計によって控除額は異なりますが、

厚生年金とiDeCoの両方を受け取ることになると非課税枠を超えてしまうこともあり、

所得税や住民税の課税、場合によっては健康保険料や介護保険料までもが上がってしまう可能性もあるので要注意です。

 

③一時金と年金を組み合わせて受け取る場合

この方法が、上記2つの課税のデメリットを克服する方法と言えます。

 

例えば、現在多くの方の公的年金支給年齢は65歳となっていますよね。

ということはその前の65歳未満までの公的年金等控除の非課税枠が余っているので、

 

会社の退職金をまず60歳で受け取り、その後、iDeCoは65歳未満まで年額で70万を年金で受け取り、65歳になったら一時金として満額受け取る

などの戦略が有効かと思われます。

 

まとめ

今回は強力な税制優遇制度を持つiDeCoであっても、知っておくべき3つのデメリットについて解説しました。

大きく分けると、

・60歳まで引き出せない
・元本割れのリスクがある
・受け取り時に課税される可能性がある

の3つのデメリットがありました。

 

誰でも彼でも加入すれば良いわけではないし、

加入後も運用の方法や出口戦略などを十分に立てておく必要があるということです。

 

それさえできていれば、上記の3つはほとんどデメリットと感じるレベルの事象にはならず、

むしろ、安心の老後資金になることは間違いないと思います。

iDeCo
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